アクシオス

曖昧さ回避 この項目では、正教会で使われる言葉について説明しています。
  • マケドニア共和国ギリシャ共和国を流れる河川(ギリシャ語名:アクシオス川)については「ヴァルダル川」をご覧ください。
  • 愛知県名古屋市にあるビルについては「アクシオス千種」をご覧ください。
  • ギリシア神話については「アクシオス (ギリシア神話)」をご覧ください。
  • アメリカ合衆国のウェブメディアについては「[[アクシオス (ウェブメディア)(英語版)]]」をご覧ください。

本項では、アクシオスギリシア語: ἄξιος, ロシア語: Аксиос, 英語: Axios)という言葉が、正教会において使われる場合の語義、用法について詳述する[1]

語源・語彙

アクシオス(ギリシア語: ἄξιος)は元々はギリシャ語で「価値が有る」「ふさわしい」「値する」の意[2]新約聖書にも複数個所に使われている[3]正教会では新たに聖職者が叙聖される時に使われる事から「適任」という訳が当てられることもある[4]

使われる時

聖体礼儀で行われる神品機密に際し、新しく叙聖された者(主教もしくは司祭もしくは輔祭に新たに叙聖された者)に対して祭服等が与えられる度に「アクシオス」と三回ずつ歌われる[1]。会衆(詠隊)が「アクシオス」と3回歌うのは、叙聖に対する同意を示している[5]

神品機密・叙聖の時のみならず、昇叙や、なんらかの名誉の授与といった場面でも唱えられ、歌われる[5]

また、新たに聖人が列聖されたことを知らせる際等に、「(聖人に)ふさわしい」との同意を込めて「アクシオス!」と書かれる事がある[6]非カルケドン派でも同様に使われる[7]

アクシア

正教会において、神品機密の叙聖・昇叙の対象となり神品となるのは男性だけであるが、メダル、勲章、賞状等といった表彰は女性信徒も対象となる[8]

そうした名誉の授与対象が女性の場合、「アクシオス」はギリシャ語での男性形であるため、ギリシャ語で女性形となる「アクシア」(ロシア語: Аксиа)と唱えられ、歌われる[8][9]

脚注

  1. ^ a b Аксиос + Словарь церковных терминов + Православный Церковный календарь
  2. ^ "Liddell and Scott's Greek-English Lexicon" p.74 OXFORD 1974
  3. ^ Greek Concordance: ἄξιος (axios) -- 19 Occurrences
  4. ^ 『正教会の手引き』117頁
  5. ^ a b AXIOS! — Fr. John Peck
  6. ^ Axios! Elder Paisios was canonized a... - Orthodox Christian Network
  7. ^ The New Martyrs of Libya added to the Coptic Synaxarium | Coptic Orthodox Diocese of Los Angeles
  8. ^ a b 女性が表彰され、「アクシア」と歌われている例:Никольский праздник. Приезд Владыки Ювеналия Святительское слово
  9. ^ 実例(動画、1:42の箇所):В кафедральном соборе Уфы состоялся чин посвящения в сестры милосердия

参考文献

  • 『正教会の手引き』日本ハリストス正教会 全国宣教委員会 2004年11月(2013年5月改訂) (PDF)

外部リンク

  • Аксиос! - YouTube (Восточное викариатство Москвы) - 実際に唱え、歌われている場面の動画。輔祭叙聖。