カマラシーラ

カマラシーラ: Kamalaśīlaチベット語: ཀ་མ་ལ་ཤཱི་ལ།漢訳: 蓮華戒[1])は、インド仏教における瑜伽行中観派[1]僧侶チベット仏教の始祖であるシャーンタラクシタ(寂護)の弟子。

サムイェー寺の宗論

詳細は「サムイェー寺の宗論」を参照

師シャーンタラクシタが、チベット吐蕃)のティソン・デツェン王の招請でチベットに赴き、サムイェー寺を建立して仏教を広めた後も、カマラシーラはインドのナーランダー大僧院に残り、タントラの教授を行っていた。

その後786年敦煌から連れて来られた中国禅僧摩訶衍[注釈 1]の不思不観の教義が、シャーンタラクシタの死(787年)後にチベットで広がりを見せ、インド僧達との間で論争・政争が生じた。

劣勢に立たされたインド僧によりカマラシーラが招請され、サムイェー寺で論争が行われた(サムイェー寺の宗論[2]

カマラシーラはこの論争に勝利し、以後インド仏教が正統とされ、チベット仏教の方向性が決定付けられた。

著作

  • 『中観光明論』
  • 『修習次第』

脚注

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注釈

  1. ^ チベット仏教では、ハーシャン (hwa shang) とも呼ばれる。

出典

  1. ^ a b 「カマラシーラ」 - 日本大百科全書
  2. ^ カマラシーラとは - コトバンク/世界大百科事典

関連項目

教義

心王 - 心所 - 煩悩 - 末那識 - 阿頼耶識 - 種子 - 薫習 - 三類境 - 一水四見 - 遍計所執性 - 依他起性 - 円成実性 - 転識得智

インド

弥勒 - 無著 - 世親 - 徳慧 - 安慧 - 親勝 - 歡喜 - 淨月 - 火辨 - 勝友 - 勝子 - 智月 - 陳那 - 無性 - 護法 - 戒賢 - 法称 - 寂護 - 蓮華戒

中国

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日本

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