グランディ

曖昧さ回避 この項目では、競走馬のグランディについて説明しています。その他の用法については「グランディ (曖昧さ回避)」をご覧ください。
グランディ
愛2000ギニー出走時
欧字表記 Grundy
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛(尾花栗毛)
生誕 1972年4月3日
死没 1992年5月26日(20歳没・旧21歳)
Great Nephew
Word from Lundy
母の父 Worden
生国 アイルランドの旗 アイルランド
生産者 The Overbury Stud
馬主 カルロ・ヴィッタディーニ
調教師 ピーター・ウォールウィン(イギリス)
競走成績
生涯成績 11戦8勝
獲得賞金 326,421ポンド
TFR 137ポンド
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グランディ (Grundy) とは、アイルランドで生産され、イギリスで調教された競走馬種牡馬である。

現役時代

2歳時はデビューから4連勝でG1のデューハーストステークススティールハートらを降して優勝し、クラシックの有力候補となる。

3歳に入り、調教中に僚馬に顔面を蹴られて鼻骨を骨折するアクシデントに遭い、2000ギニーの前哨戦であるグリーナムステークスと2000ギニーで連続して2着に敗れたが、その後アイリッシュ2000ギニーダービーステークスアイリッシュダービーと英愛のクラシックレースを楽勝、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスに臨み、当時の古馬最強馬バスティノとの大激戦の末、半馬身差で勝利を収める。この時マークした2分26秒98という驚異的なレースレコードは2010年ハービンジャーにコンマ2秒破られるまで35年間保持され続けた。[1]。このバスティノとのマッチレースは、世紀のレース(Race of the Century)とまで称され、イギリス競馬史上に残る名勝負のひとつとされる。この1戦で燃え尽きたのか、その後は1度レースに出走(結果は4着)して3歳いっぱいで競走馬を引退した。

その後

1976年からイギリスナショナルスタッドで種牡馬入りし、3頭のG1優勝馬を送り出した。引退したばかりのハギノトップレディが渡英して種付けされたこともある。しかし現役時の能力と比較して期待ほどの種牡馬成績ではなかったこともあって、1983年には約7億円で日本中央競馬会に売却され、日本軽種馬協会静内種馬場で繋養された。日本では当時の欧州最強馬として大変期待され、すでに種牡馬としてイギリスクラシック馬を出しているという実績から成功を疑うものはほとんど無く、当初は多くの良血繁殖牝馬を集めたが、芝の長距離専門で日本の馬場への適性が低いという産駒の傾向もあって日本での種牡馬成績は不振を極め、中央競馬では重賞勝ち馬どころかオープン馬すら出せず、ダート適性もないため地方の重賞勝ち馬すら出せないという惨憺たる結果に終わった。最大の馬産地である北海道での需要がなくなると栃木県、さらに鹿児島県で種牡馬生活を送ったが、晩年は鹿児島ですらほとんど繁殖牝馬を集められなかった。1992年春に病死した。

おもな産駒

日本国外
  • バイリーム(Bireme)(1980年オークス
  • リトルウルフ(Little Wolf)(1983年ゴールドカップ
  • カートリング(Kirtling)(1981年イタリア大賞典)
  • グランディオース(Grandiose)(本邦輸入種牡馬)
日本

血統表

グランディ(Grundy)血統フェアウェイ系/Fairway・Pharos3×5=15.63%(父内)、Nearco4×5=9.38%、Lady Peregrine4×5=9.38%) (血統表の出典)

Great Nephew
1963 鹿毛 イギリス
父の父
Honeyway
1941 黒鹿毛 イギリス
Fairway Phalaris
Scapa Flow
Honey Buzzard Papyrus
Lady Peregrine
父の母
Sybil's Niece
1951 栗毛 イギリス
Admiral's Walk Hyperion
Tabaris
Sybil's Sister Nearco
Sister Sarah

Word from Lundy
1966 鹿毛 イギリス
Worden
1949 栗毛 フランス
Wild Risk Rialto
Wild Violet
Sans Tares Sind
Tara
母の母
Lundy Princess
1960 黒鹿毛 アイルランド
Princely Gift Nasrullah
Blue Gem
Lundy Parrot Flamingo
Waterval F-No.8-k


全弟センチュリアス(イギリスGIII勝ち馬)は1982年ジャパンカップに出走している。

脚注

  1. ^ 従来のレースレコードは第1回でSupreme Courtがマークした2分29秒66。それ以来2分30秒を切るタイムが出たことは一度もなかった。グランディ以降2分27秒台は4頭が記録しているが、2分27秒5を切った馬はハービンジャーによってレースレコードが更新されるまで出なかった。なおコースレコードとしては1983年のハードウィックステークス(G2)でスタネーラ(第3回ジャパンカップ勝ち馬)が2分26秒90をマークして更新した。現在のコースレコードは2004年ハードウィックステークスでDoyenがマークした2分26秒53。

参考文献

  • 『競馬種牡馬読本』宝島社〈別冊宝島〉、1995年。ISBN 4-7966-9239-8。 

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post
イギリスの旗 タイムフォーム年度代表馬
   

1960年 シャーロッツヴィル・フロリバンダ
1961年 モルヴェド
1962年 マッチ
1963年 エクスビュリ
1964年 レルコ
1965年 シーバード
1966年 ダンスール
1967年 ペティンゴ
1968年 ヴェイグリーノーブル
1969年 レヴモス
1970年 ニジンスキー
1971年 ブリガディアジェラードミルリーフ
1972年 ブリガディアジェラード
1973年 アパラチー・ラインゴールド
1974年 アレフランス
1975年 グランディ
1976年 ユース
1977年 アレッジド
1978年 アレッジド
1979年 トロイ

1980年 ムーアスタイル
1981年 シャーガー
1982年 アルドロス
1983年 ハビブティ
1984年 プロヴィデオ
1985年 ペブルス
1986年 ダンシングブレーヴ
1987年 リファレンスポイント
1988年 ウォーニング
1989年 ジルザル
1990年 デイジュール
1991年 ジェネラス
1992年 セントジョヴァイト
1993年 オペラハウス
1994年 セルティックスウィング
1995年 ラムタラ
1996年 マークオブエスティーム
1997年 パントレセレブル
1998年 インティカブ
1999年 デイラミ

2000年 ドバイミレニアム
2001年 サキー
2002年 ロックオブジブラルタル
2003年 ファルブラヴ
2004年 ドワイエン
2005年 ハリケーンラン
2006年 ジョージワシントン
2007年 マンデュロ
2008年 ザルカヴァ
2009年 シーザスターズ
2010年 ハービンジャー
2011年 フランケル
2012年 フランケル
2013年 トレヴ
2014年 キングマン
2015年 ゴールデンホーン
2016年 アルマンゾル
2017年 エネイブル
2018年 ロアリングライオン
2019年 ピナトゥボ

凡例 - ₩ = 三冠馬 ♥ = 牝馬
   

01回(1951年) イギリスの旗 シュプリームコート
02回(1952年) イギリスの旗 タルヤー
03回(1953年) イギリスの旗 ピンザ
04回(1954年) イギリスの旗 オリオール
05回(1955年) フランスの旗 ヴィミー
06回(1956年) イタリアの旗 リボー
07回(1957年) フランスの旗 モンタヴァル
08回(1958年) アイルランドの旗 バリーモス
09回(1959年) イギリスの旗 アルサイド
第10回(1960年) イギリスの旗 アグレッサー
第11回(1961年) フランスの旗 ライトロイヤル
第12回(1962年) フランスの旗 マッチ
第13回(1963年) アイルランドの旗 ラグーサ
第14回(1964年) フランスの旗 ナスラム
第15回(1965年) アイルランドの旗 メドウコート
第16回(1966年) イギリスの旗 アーントエディス
第17回(1967年) イギリスの旗 バステッド
第18回(1968年) イギリスの旗 ロイヤルパレス
第19回(1969年) イギリスの旗 パークトップ
第20回(1970年) アイルランドの旗 ニジンスキー
第21回(1971年) イギリスの旗 ミルリーフ
第22回(1972年) イギリスの旗 ブリガディアジェラード
第23回(1973年) フランスの旗 ダリア
第24回(1974年) フランスの旗 ダリア
第25回(1975年) イギリスの旗 グランディ

第26回(1976年) イギリスの旗 ポウニーズ
第27回(1977年) アイルランドの旗 ザミンストレル
第28回(1978年) イギリスの旗 イルドブルボン
第29回(1979年) イギリスの旗 トロイ
第30回(1980年) イギリスの旗 エラマナムー
第31回(1981年) イギリスの旗 シャーガー
第32回(1982年) イギリスの旗 カラグロウ
第33回(1983年) アイルランドの旗 タイムチャーター
第34回(1984年) イギリスの旗 ティーノーソ
第35回(1985年) イギリスの旗 ペトスキ
第36回(1986年) イギリスの旗 ダンシングブレーヴ
第37回(1987年) イギリスの旗 リファレンスポイント
第38回(1988年) イギリスの旗 ムトト
第39回(1989年) イギリスの旗 ナシュワン
第40回(1990年) イギリスの旗 ベルメッツ
第41回(1991年) イギリスの旗 ジェネラス
第42回(1992年) フランスの旗 セントジョヴァイト
第43回(1993年) イギリスの旗 オペラハウス
第44回(1994年) イギリスの旗 キングスシアター
第45回(1995年) アラブ首長国連邦の旗 ラムタラ
第46回(1996年) イギリスの旗 ペンタイア
第47回(1997年) アラブ首長国連邦の旗 スウェイン
第48回(1998年) アラブ首長国連邦の旗 スウェイン
第49回(1999年) アラブ首長国連邦の旗 デイラミ
第50回(2000年) フランスの旗 モンジュー

第51回(2001年) アイルランドの旗 ガリレオ
第52回(2002年) イギリスの旗 ゴーラン
第53回(2003年) アイルランドの旗 アラムシャー
第54回(2004年) アラブ首長国連邦の旗 ドワイエン
第55回(2005年) アイルランドの旗 アザムール
第56回(2006年) フランスの旗 ハリケーンラン
第57回(2007年) アイルランドの旗 ディラントーマス
第58回(2008年) アイルランドの旗 デュークオブマーマレード
第59回(2009年) イギリスの旗 コンデュイット
第60回(2010年) イギリスの旗 ハービンジャー
第61回(2011年) イギリスの旗 ナサニエル
第62回(2012年) ドイツの旗 デインドリーム
第63回(2013年) ドイツの旗 ノヴェリスト
第64回(2014年) イギリスの旗 タグルーダ
第65回(2015年) イギリスの旗 ポストポンド
第66回(2016年) アイルランドの旗 ハイランドリール
第67回(2017年) イギリスの旗 エネイブル
第68回(2018年) イギリスの旗 ポエッツワード
第69回(2019年) イギリスの旗 エネイブル
第70回(2020年) イギリスの旗 エネイブル
第71回(2021年) イギリスの旗 アダイヤー
第72回(2022年) イギリスの旗 パイルドライヴァー
第73回(2023年) イギリスの旗 フクム

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