ジッピーレース

ジッピーレース
ジャンル レースゲーム
対応機種 アーケード (AC)
対応機種一覧
開発元 アイレム
七尾電機
発売元 日本 アイレム
アメリカ合衆国 ウィリアムス
音楽 高木一郎
人数 1人
メディア 業務用基板
(84.78キロバイト
発売日 日本 1983061983年6月
発売日一覧
  • SG
    日本 1984年3月
    FC
    日本 1985年7月
    SG(マイカード)
    日本 1985年
    PS4,Switch
    日本 201711302017年11月30日
対象年齢 PS4,Switch
CEROA(全年齢対象)
デバイス 2方向レバー
2ボタン
システム基板 アイレムM52システム
CPU Z80 (@ 4 MHz)
サウンド M6803 (@ 894.886 kHz)
AY8910 (@ 894.886 kHz)×2
MSM5205 (@ 384 kHz)×2
ディスプレイ ラスタースキャン
縦モニター
240×256ピクセル
56.75Hz
パレット144色
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ジッピーレース』(Zippy Race)は、アイレムから1983年6月に発売された業務用ゲームである[1][注 1]

海外版のタイトルは『Traverse USA』(トラバース・ユーエスエー)。『ジッピーレース』と同一の基板で、ディップスイッチを切り替えることでタイトルの変更が可能。

北米地域では、ウィリアムスに製造許諾されており、タイトルは『MotoRace USA』と変更されている[4][5]

ゲーム内容

本作はロサンゼルスから出発し、ラスベガスヒューストンセントルイスシカゴに設けられたチェックポイントを通過して、ゴール地点であるニューヨークを目指す、オートバイと車によるアメリカ大陸横断レースを題材にしたビデオゲームである[1]。プレイヤーはレース開始時には90位となっていて、レースと無関係のトラック以外の車を追い越すと順位が上がっていく。1位に到達すると車が出なくなる。

プレイヤーは2方向レバーでオートバイを左右に操作して、2つのボタンを使って加速、減速を行う[1]

また本作は、チェックポイントごとにオンロードとオフロードが交互に切り替わる仕様となっている[1]。オフロードでは、岩や木などの障害物がコース内に設置されている[1]。通常は真上からの見下ろし視点であるが、チェックポイントが近づくと後方視点からの3D画面になる。3D画面では正面から来る車を素早く避けなければならない[注 2]

走行中に自動的に燃料が減っていく他、他の車や障害物に接触したり、コースから外れると燃料が一定量減ってしまう。燃料切れになるとゲームオーバー。プレイヤーは途中に落ちている燃料缶で燃料が補給できるほか、各チェックポイントに到着した時にも、走行順位に応じて燃料が補給される。

ニューヨークまで到着すると、2周目が始まり、またロサンゼルスから出発するが、排気量のより大きいオートバイに搭乗することになる。排気量が大きくなる分、バイクの最高速度は高くなるが、その分燃費が悪くなり燃料の減る速度が速くなる。また、速度が速くなる分バイクの操作が難しくなるなど、難易度が上昇する。

移植版

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1 ジッピーレース 日本 1984年3月[6]
SG-1000 セガ セガ 256キロビットロムカセット G-1026 -
2 ジッピーレース 日本 1985年7月[注 3]
ファミリーコンピュータ アイレム アイレム販売 192キロビットロムカセット[10] IF-01 - アイレムのファミコン参入第一弾ソフト[7]
3 ジッピーレース 日本 1985-1986年[11]
SG-1000 セガ セガ マイカード C-26 -
4 アイレムアーケードクラシックス 日本 199604261996年4月26日
PlayStation
セガサターン
アイレム アイマックス CD-ROM PS:SLPS-00341
SS:T-22403G
- アーケード版の移植、『スパルタンX』、『10ヤードファイト』と同時収録
5 アイレムアーケードクラシックス 日本 201010272010年10月27日
PlayStation 3
PlayStation Portable
(PlayStation Network)
アイレム アイレム ダウンロード
ゲームアーカイブス
- - 2011年8月11日配信終了
6 ジッピーレース 日本 2017年11月30日[12]
PlayStation 4
Nintendo Switch
ハムスター ハムスター ダウンロード
アーケードアーカイブス
- -
SG-1000版
  • スピード感が若干薄れている分、敵車の動きがよけ易く設定されているなど難易度は比較的やさしい。
  • 500ccからスタートし、750cc、1200ccとUPしていく。
  • ステージはオンロードシーン、オフロードシーン、3Dシーン、の3つであるが、オフロードシーンではオンロードシーンよりも最高速度が低くなる。
  • オンロードとオフロードでの自機の配色は変わらないが、SG-1000版では3Dシーンは自機が赤色/緑色/水色という配色になっている。
ファミリーコンピュータ版
  • アイレムがファミコンで出した初のゲームであり、カートリッジにLEDランプが付いていた事でも知られる。
PlayStation版、セガサターン版
  • 『アイレムアーケードクラシックス』の中に本作が収録されている。
PlayStation 4版、Nintendo Switch版

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム3.5/5stars (AC)[13]
アーケード版

1997年に刊行されたゲーメストムック『ザ・ベストゲーム2』では、「古くからあるドライブアクションをより、アクションゲームとして高めたゲーム」、「(3D面では)奥から手前に向かって走行してくるクルマに接触しないようにバイクを操作すればいいのだが、クルマが見えてから一瞬の間にクルマが左右どちらかに移動するかを見分けることができないと接触してしまうというくらい、敵車の動きは素早い」、「後のドライブアクション全般に影響を与えた」と紹介されている[14]

ファミリーコンピュータ版

ファミリーコンピュータMagazine』の1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では、「異色のバイクゲーム」、「初心者にはぴったりのスクロールではあるが、展開はややワンパターン」と紹介されている[10]

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 『ゲームマシン』1983年7月1日号に掲載された「Game Machine's Best Hit Games 25」のテーブル型新製品の欄に本作が記載されている[2][3]
  2. ^ なお、この画面では順位は変わらない。
  3. ^ 『ゲームマシン』1985年9月1日号では、アイレムが『ジッピーレース』をファミリーコンピュータ用ソフト第1弾として1985年7月25日に発売したと報じている[7]。その一方、『ゲームマシン』1986年4月15日号に掲載された「ファミコンソフト105種」では『ジッピーレース』の発売日は1985年7月18日とされており[8]、『メディア芸術データベース』においても1985年7月18日となっている[9]

出典

  1. ^ a b c d e 「オートバイと自動車による 米国横断レース」『ゲームマシン』第213号(アミューズメント通信社)、1983年6月1日、23面。オリジナルの2019年11月20日時点におけるアーカイブ。
  2. ^ 「Game Machine's Best Hit Games 25」『ゲームマシン』第214号(アミューズメント通信社)、1983年6月15日、27面。オリジナルの2020年1月31日時点におけるアーカイブ。
  3. ^ 「Game Machine's Best Hit Games 25」『ゲームマシン』第215号(アミューズメント通信社)、1983年7月1日、29面。オリジナルの2019年12月1日時点におけるアーカイブ。
  4. ^ 「アイレム「ジッピーレース」をウィリアムズに許諾」『ゲームマシン』第217号(アミューズメント通信社)、1983年8月1日、2面。オリジナルの2020年1月31日時点におけるアーカイブ。
  5. ^ 「Irem Licenses New Video ”Zippy Race“ To Williams, U.S.A.」『ゲームマシン』第217号(アミューズメント通信社)、1983年8月1日、30面。オリジナルの2020年1月31日時点におけるアーカイブ。
  6. ^ 「セガ社家庭用ソフト70種」『ゲームマシン』第283号(アミューズメント通信社)、1986年5月1日、10面。オリジナルの2019年11月2日時点におけるアーカイブ。
  7. ^ a b 「アイレムのファミコン用ソフト LED付で発売 「ジッピーレース」から自社生産」『ゲームマシン』第267号(アミューズメント通信社)、1985年9月1日、5面。オリジナルの2019年12月1日時点におけるアーカイブ。
  8. ^ 「ファミコンソフト105種」『ゲームマシン』第282号(アミューズメント通信社)、1986年4月15日、14面。オリジナルの2019年12月1日時点におけるアーカイブ。
  9. ^ "ジッピーレース - メディア芸術データベース". メディア芸術データベース. 国立アートリサーチセンター. 2024年5月30日閲覧
  10. ^ a b 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、273頁。 
  11. ^ “セガ JOYJOY情報 NO.1”. セガハード大百科(旧サイト). セガ (1986年6月). 2023年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年5月30日閲覧。
  12. ^ “アーケードアーカイブス『ジッピーレース』PS4、Nintendo Switchで11月30日配信” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2017年11月29日). 2018年12月29日閲覧。
  13. ^ “MotoRace USA for Arcade (1983)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年1月20日閲覧。
  14. ^ 「ザ・ベストゲーム」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、90頁、ISBN 9784881994290。 

外部リンク

  • ハムスターアーケードアーカイブス公式サイト ジッピーレース(PS4版)
  • ハムスターアーケードアーカイブス公式サイト ジッピーレース(Nintendo Switch版)
  • MotoRace USA(英語) - MobyGames


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