トンレン

トンレン (: gtong len)とはチベット語で「与えること」と「受け取ること」を意味する、チベット仏教で用いられる瞑想法である。実践法としては、他者の苦しみを自分が受け取り、自分の幸福と功徳を他者に与えるとイメージする。この方法は、利他心を訓練するためのもっとも優れた手段として、重要視されている。

この瞑想法によって、以下のような効果が得られるとされる。

  • 自己への愛着を減らす。
  • 輪廻からの脱出を願う気持ち(出離心)を増大させる。
  • 施与(与えること)と利他によって、善いを作り出す。
  • 楽を「与えること」によって慈 (maitrī)を、他者の苦を「受け取ること」によって悲(karunā)という慈悲の心と菩提心を育てる。
  • 菩薩の修めるべき六波羅蜜のすべてに当てはまる。

ダライ・ラマ14世も、トンレンを毎日行なっているとされ、自身も「この瞑想は、現実に他者を助ける効果があるかないかはともかく、私の心に安らぎを与えてくれる。私はより実践的になることができ、その恩恵は計り知れない」と述べている。[1]

脚注

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注釈

出典

  1. ^ Tonglen: Exchanging Self for Others - the Meditation Spot

参考文献

  • ソギャル・リンポチェ「チベットの生と死の書」大迫 正弘、三浦 順子(訳), 講談社, 1995 ISBN 978-4062066891

関連項目

外部リンク

  • The Heart-Practice of Tonglen
  • The Practice of Tonglen by Pema Chodron
  • Tonglen - Quotes Sogyal Rinpoche's Tibetan Book of Living and Dying
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