ハクセンナズナ

ハクセンナズナ
山形県月山 2012年7月
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ上類 Superrosids
階級なし : バラ類 Rosids
階級なし : アオイ類 Malvids
: アブラナ目 Brassicales
: アブラナ科 Brassicaceae
: ハクセンナズナ属 Macropodium
: ハクセンナズナ
M. pterospermum
学名
Macropodium pterospermum F.Schmidt (1868)
和名
ハクセンナズナ(白鮮薺)
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ハクセンナズナ(白鮮薺、学名:Macropodium pterospermum)は、アブラナ科ハクセンナズナ属の多年草

特徴

は分枝しないで、直立し、高さは100cmになる。根出葉には葉柄があり、形は広卵形になる。茎につくは、下部のものには葉柄があるが、上部のものにはほとんどない。茎葉は長さ5-12cm、幅1-5cmの長卵形から広披針形で、先端は鋭尖形、基部は心形からくさび形、縁には鋸歯があり、表面は無毛で裏面の葉脈上に細毛が生える。

花期は7-8月。茎の先端に長さ15-40cmの総状花序をつけ、下の方から咲く。花序と水平に開く小花柄に細毛が密生する。は白色の4弁花で、花弁は長さ5-6mmの線形。萼片は淡紫色で、4個あり、長さ約5mmの広線形。雄蕊は6個あり、うち内側の4個が花弁より長く突出し、長さ8-10mmになる。雌蕊は1個で長さ3.5mm。長角果は長さ2-4cm、幅4mmの広線形で、長い柄がある。種子は長さ2mmの楕円形で、広い翼がつく。

和名の由来は、花がミカン科のハクセン(白鮮)に似るナズナ(薺)から[1]。種小名 pterospermum は、「翼のある種子の」の意味[2]

分布と生育環境

日本では、北海道、本州中部地方以北(月山飯豊山、鬼怒沼山、中央アルプス南アルプス[3])に分布し、高山帯のやや湿った草地や砂礫地、山地の斜面の水湿地に生育する。世界では、ロシア極東地方、中国東北地方に分布する。

ギャラリー

  • 雄蕊が長く突出する。
    雄蕊が長く突出する。
  • 長角果
    長角果

脚注

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  1. ^ 『日本の野生植物 草本 II離弁花類』p.128
  2. ^ 『山溪カラー名鑑 日本の高山植物』p.414
  3. ^ 『高山に咲く花 山溪ハンディ図鑑8』p.294

参考文献

  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎他編『日本の野生植物 草本II 離弁花類』、1982年、平凡社
  • 豊国秀夫編『山溪カラー名鑑 日本の高山植物』、1988年、山と溪谷社
  • 清水建美、木原浩『高山に咲く花 山溪ハンディ図鑑8』、2002年、山と溪谷社
  • 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)


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