ミズヒマワリ

ミズヒマワリ
ミズヒマワリ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : キク亜綱 Asteridae
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : キク亜科 Asteroideae
: ミズヒマワリ属 Gymnocoronis
: ミズヒマワリ G. spilanthoides
学名
Gymnocoronis spilanthoides DC.
和名
ミズヒマワリ
英名
Senegal tea plant , Giant green hygro

ミズヒマワリ(水向日葵、学名Gymnocoronis spilanthoides)は、キク科ミズヒマワリ属の水草の常緑多年草中南米原産で、日本では外来生物法による特定外来生物に指定され、栽培及び移動が規制されている。

分布

中央アメリカ南アメリカを原産地とする[1]

日本、台湾オーストラリアニュージーランドなどに移入分布する[2]

形態

高さは50-200cm。葉は対生する。花期は8-10月で白い花(集散花序)を咲かせる。

和名は、葉がヒマワリの葉に似ていることに由来する。

生態

流れの緩やかな水辺に生育し、マット状に水面を覆って繁茂する。茎の断片から根をだし、生長速度が速く、繁殖能力は強い。

花にはアサギマダラがしばしば飛来し吸蜜する[1]

外来種問題

第二次大戦後にアクアリウム用として人為的に日本国内に移入されたものが野外逸脱したと考えられる[2]。1995年に愛知県豊橋市の河川で定着が初確認され、現在では関東地方東海地方近畿地方にまで分布が拡大している[1]。増殖力は極めて強く、短期間に生息域を広げ、在来種を圧迫する[1]。そのため各地で駆除事業が行われている[3]が、茎の切れ端などからも再生するので、徹底的な除去が必要である[1]

特定外来生物に指定されるまではジャイアントグリーンハイグロという名称でアクアリウムで使用されていた[4]

オーストラリアやニュージーランドでは、在来水生植物や魚類を脅かす存在として管理されている[5]

参考文献

  1. ^ a b c d e 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著)『決定版 日本の外来生物』平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7。 
  2. ^ a b ミズヒマワリ 国立環境研究所 侵入生物DB
  3. ^ 高田みちよ, 小倉直彦「芥川における特定外来生物ミズヒマワリの駆除実績」『地域自然史と保全』第41巻第1号、関西自然保護機構、2019年6月、61-68頁、ISSN 2187-2910、NAID 40021960284。 
  4. ^ 吉野敏『水草の楽しみ方』緑書房、1991年3月31日、46頁。ISBN 978-4-895-31626-2。 
  5. ^ 大道暢之、角野康郎「外来水生植物ミズヒマワリの種子形成とその発芽特性」『保全生態学研究』第10巻第2号、日本生態学会、2005年12月25日、113-118頁、doi:10.18960/hozen.10.2_113、NAID 110004741106、2020年7月13日閲覧 

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、ミズヒマワリに関連するメディアがあります。

外部リンク

  • 外来生物法(環境省 自然環境局 野生生物課 外来生物対策室)
    • ミズヒマワリ(特定外来生物の解説)
    • 特定外来生物同定マニュアル(植物)