三炭素

三炭素
別称
Triatomic carbon[要出典]
識別情報
CAS登録番号 12075-35-3 チェック
PubChem 6432003
ChemSpider 4937270 チェック
  • [C]=C=[C]
  • InChI=1S/C3/c1-3-2 チェック
    Key: NVLRFXKSQQPKAD-UHFFFAOYSA-N チェック
特性
化学式 C3
モル質量 36.03 g mol−1
精密質量 36.000000000000 g mol−1
熱化学
標準生成熱 ΔfHo 820.06 kJ mol−1
標準モルエントロピー So 237.27 J K−1 mol−1
関連する物質
関連するalkanylidenes 二原子炭素
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

三炭素(Tricarbon)は、20世紀初頭にウィリアム・ハギンズによって彗星の尾の中で初めて分光学的に観測され、続いて恒星大気の中でも見つかった小さな炭素のクラスターである。三炭素は、星間空間でも見られ、レーザーアブレーションと呼ばれる方法で実験室内でも生成できる。三炭素や二原子炭素のような小さな炭素のクラスターは、すすの前駆体と考えられ、工業的なダイヤモンドフラーレンの製造とも関わる。三炭素の基底状態の分子構造は線形である。結合長は129から130pmで、アルケンの結合長に相当する。イオン化エネルギーは、実験的に11から13.5電子ボルトと測定された[1]。線形の三炭素原子と対照的に、C3+カチオンは屈曲した構造である。

三炭素は、様々な燃焼反応の遷移種としても同定される。

三炭素の生成は、1960年代にペンシルベニア州立大学の名誉教授フィリップ・スケルによって研究された。

関連項目

出典

  1. ^ Nicolas, Christophe; et al. (2006). “Vacuum Ultraviolet Photoionization of C3”. J. Am. Chem. Soc. 128 (1): 220–226. doi:10.1021/ja055430. PMID 16390150. 

関連文献

  • Gaydon, Alfred G.; Wolfhard, Hans G. (1979). Flames: their structure, radiation and temperature (4. ed., rev. ed.). London: Chapman and Hall. ISBN 0-412-15390-4 
  • Hinkle, Kenneth W.; Keady, John J.; Bernath, Peter F. (1988). “Detection of C3 in the Circumstellar Shell of IRC+10216”. Science 241 (4871): 1319–1322. Bibcode: 1988Sci...241.1319H. doi:10.1126/science.241.4871.1319. PMID 17828935. 
sp3
sp2
sp型
sp3/sp2混合型
その他
仮説上
関連物質
関連項目