黒魔術

四人の魔女アルブレヒト・デューラーによるエングレービング

黒魔術(くろまじゅつ、: black magic)とは、

  1. 文化人類学で定義される邪術とほぼ同義とされる。黒呪術ともいう。
  2. 他人に危害を与えるための技。不道徳な魔術を呼ぶ際の蔑称。
  3. 自己の欲求・欲望を満たすために行われる魔術のこと。
  4. 自分にとって好ましくない魔術、魔法

概説

通常、呪術悪霊[注釈 1]力を借りるなどして相手を呪う術は全てこれにあたるとされる。また、自分の側に不都合な魔術は全て黒魔術とする分類もあり、「自分にとって認められないもの」という以外に厳密な用法はない。

対になる概念に白魔術がある。しかし魔術について「“白”や“黒”といった浅はかな分け方をすべきではない」という考え方もある。黒か白かを決めるのは魔術を行使する術者の意思であり、術の使い方次第で黒にも白にもなるのである[1]
また、白が善で黒が悪というのは黒人差別と同じ思想が流れているという指摘もあり、現在では黒魔術、白魔術という言葉は使われなくなってきている[1]

現代の黒魔術

インドパプアニューギニアなどの占い師まじない師は、2010年代においても結果を魔女による黒魔術に求める例が後を絶たず、毎年、魔女狩りによる犠牲者が少なからず生じている[2][3]

脚注

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注釈

  1. ^ ある宗教・宗派において神として崇敬されているものも、対立側においては悪魔・悪霊と扱われることに注意されたし。

出典

  1. ^ a b ビーバン・クリスチーナ編著『悪魔の呪法全書』二見書房〈サラ・ブックス〉、1997年、379頁。ISBN 4-576-97004-6。 
  2. ^ “「魔女狩り」で母子5人殺害、男6人を逮捕 インド東部”. CNN (2019年1月30日). 2019年2月5日閲覧。
  3. ^ “環境の変化を黒魔術のせいに、多発する現代の魔女狩り パプアニューギニア”. AFP (2019年2月2日). 2019年2月5日閲覧。

関連項目

人物
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