1977年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月4日に開幕した。ナショナルリーグの第9回リーグチャンピオンシップシリーズ(9th National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、同日から8日にかけて計4試合が開催された。その結果、ロサンゼルス・ドジャース(西地区)がフィラデルフィア・フィリーズ(東地区)を3勝1敗で下し、3年ぶり18回目のリーグ優勝および15回目のワールドシリーズ進出を果たした。
両球団がリーグ優勝決定戦で対戦するのはこれが初めて。この年のレギュラーシーズンでは両球団は12試合対戦し、6勝6敗の五分だった[1]。今シリーズでフィリーズは、1915年のワールドシリーズ第1戦以来62年ぶりのポストシーズン勝利を初戦で挙げたが、第3戦では2点リードの9回二死無走者から3点を奪われ、ファンの間で「暗黒の金曜日」と語り継がれる逆転負けを喫した[2]。ドジャースはこの逆転勝利で王手をかけ、翌日の第4戦でシリーズ突破を決めた。ナショナルリーグ優勝決定戦では今回から、シリーズMVPの表彰が始まった[注 1]。初代受賞者には、4試合で打率.357・2本塁打・8打点・OPS 1.295という成績を残したドジャースのダスティ・ベイカーが選出された。しかしドジャースは、ワールドシリーズではアメリカンリーグ王者ニューヨーク・ヤンキースに2勝4敗で敗れ、12年ぶり5度目の優勝を逃した。
試合結果
1977年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月4日に開幕し、途中に移動日を挟んで5日間で4試合が行われた。日程・結果は以下の通り。
日付 | 試合 | ビジター球団(先攻) | スコア | ホーム球団(後攻) | 開催球場 |
10月04日(火) | 第1戦 | フィラデルフィア・フィリーズ | 7-5 | ロサンゼルス・ドジャース | ドジャー・スタジアム | |
10月05日(水) | 第2戦 | フィラデルフィア・フィリーズ | 1-7 | ロサンゼルス・ドジャース |
10月06日(木) | | 移動日 | |
10月07日(金) | 第3戦 | ロサンゼルス・ドジャース | 6-5 | フィラデルフィア・フィリーズ | ベテランズ・スタジアム |
10月08日(土) | 第4戦 | ロサンゼルス・ドジャース | 4-1 | フィラデルフィア・フィリーズ |
優勝:ロサンゼルス・ドジャース(3勝1敗 / 3年ぶり18度目) |
第1戦 10月4日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
7回裏、ロン・セイの満塁本塁打でドジャースが同点に追いつく(1分23秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
フィラデルフィア・フィリーズ | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 2 | 7 | 9 | 0 |
ロサンゼルス・ドジャース | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 | 0 | 0 | 5 | 9 | 2 |
- 勝:ジーン・ガーバー(1勝) 敗:エリアス・ソーサ(1敗) S:タグ・マグロウ(1S)
- 本塁打
PHI:グレッグ・ルジンスキー1号2ラン
LAD:ロン・セイ1号満塁 - 審判
[球審]ポール・プライアー
[塁審]一塁: ボブ・エンゲル、二塁: ハリー・ウェンデルステット、三塁: ブルース・フローミング
[外審]左翼: ダッチ・レナート、右翼: ポール・ランギー - 試合開始時刻: 太平洋夏時間(UTC-7)午後5時15分 試合時間: 2時間35分 観客: 5万5968人
詳細: Baseball-Reference.com
第2戦 10月5日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
4回裏、ダスティ・ベイカーの満塁本塁打でドジャースが勝ち越し(1分26秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
フィラデルフィア・フィリーズ | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 9 | 1 |
ロサンゼルス・ドジャース | 0 | 0 | 1 | 4 | 0 | 1 | 1 | 0 | X | 7 | 9 | 1 |
- 勝:ドン・サットン(1勝) 敗:ジム・ロンボーグ(1敗)
- 本塁打
PHI:ベイク・マクブライド1号ソロ
LAD:ダスティ・ベイカー1号満塁 - 審判
[球審]ボブ・エンゲル
[塁審]一塁: ハリー・ウェンデルステット、二塁: ブルース・フローミング、三塁: ダッチ・レナート
[外審]左翼: ポール・ランギー、右翼: ポール・プライアー - 試合開始時刻: 太平洋夏時間(UTC-7)午後5時15分 試合時間: 2時間14分 観客: 5万5973人
詳細: Baseball-Reference.com
第3戦 10月7日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
9回表、2点を追うドジャースがビック・ダバリーヨのバント安打をきっかけに、3適時打で逆転(2分21秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
ロサンゼルス・ドジャース | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 6 | 12 | 2 |
フィラデルフィア・フィリーズ | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 5 | 6 | 2 |
- 勝:ランス・ラッツハン(1勝) 敗:ジーン・ガーバー(1勝1敗) S:マイク・ガーマン(1S)
- 審判
[球審]ハリー・ウェンデルステット
[塁審]一塁: ブルース・フローミング、二塁: ダッチ・レナート、三塁: ポール・ランギー
[外審]左翼: ポール・プライアー、右翼: ボブ・エンゲル - 昼間試合 試合時間: 2時間59分 観客: 6万3719人
詳細: Baseball-Reference.com
第4戦 10月8日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
9回裏、トミー・ジョンがベイク・マクブライドを空振り三振に仕留めて試合終了、ドジャースのリーグ優勝が決定(52秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
ロサンゼルス・ドジャース | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 5 | 0 |
フィラデルフィア・フィリーズ | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 7 | 0 |
- 勝:トミー・ジョン(1勝) 敗:スティーブ・カールトン(1敗)
- 審判
[球審]ブルース・フローミング
[塁審]一塁: ダッチ・レナート、二塁: ポール・ランギー、三塁: ポール・プライアー
[外審]左翼: ボブ・エンゲル、右翼: ハリー・ウェンデルステット - 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時30分 試合時間: 2時間39分 観客: 6万4924人
詳細: Baseball-Reference.com
脚注
注釈
出典
- ^ "1977 Los Angeles Dodgers Schedule," Baseball-Reference.com. 2020年12月25日閲覧。
- ^ Dennis Deitch, "Phillies History: The Golden Decade? (1970s)," delcotimes.com, March 27, 2014. 2020年12月25日閲覧。
外部リンク
- Baseball-Reference.com(英語)
- 1977 National League Championship Series - IMDb(英語)
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ロサンゼルス・ドジャース |
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球団 | |
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歴代本拠地 | |
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文化 | |
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永久欠番 | |
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ワールドシリーズ優勝(07回) | |
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ワールドシリーズ敗退(14回) | |
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リーグ優勝(24回) | |
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フィラデルフィア・フィリーズ |
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球団 | |
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歴代本拠地 | |
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文化 | |
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永久欠番 | |
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フィリーズ球団殿堂 | |
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リーグ優勝(8回) | |
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傘下マイナーチーム | |
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