ヘリング錯視

2つの垂直線はともに直線であるが、外側に歪んでいるように見える。

ヘリング錯視(ヘリングさくし、Hering illusion)とは錯視の一つであり、ドイツの心理学者エヴァルト・ヘリングにより1861年に報告された。この歪みは、背景の線分パターンによって生じており、背景が遠近感の手がかりとなることで奥行きの感覚を生じている。

湾曲が内側方向になるよう、斜線が描かれた図形も存在し、ヴント錯視と呼ばれている[1]。また、オービソン錯視やギブソン錯視といった類似した錯視も存在する[1]

ヘリング錯視は自転車のスポークが中心点の周りにあるように見える。垂直線は中心の両側にあり、この中心の点は消点(vanishing point)と呼ばれる。

脚注

  1. ^ a b 北岡明佳『錯視入門』朝倉書店、2010年6月30日、22頁。ISBN 9784254102260。 
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