伊藤真吾

曖昧さ回避 男前豆腐店の実業家の「伊藤信吾」、元サッカー選手の「伊東真吾」、あるいは元プロ野球選手の「井藤真吾」とは別人です。
 伊藤 真吾 六段
名前 伊藤 真吾
生年月日 (1982-01-04) 1982年1月4日(42歳)
プロ入り年月日 2007年4月1日(25歳)
棋士番号 266
出身地 東京都八王子市
所属 日本将棋連盟(関東)
師匠 桜井昇九段
段位 六段
棋士DB 伊藤 真吾
2021年5月14日現在
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イトシンTV
YouTube
活動期間 2019年3月 -
ジャンル 将棋
登録者数 3.3万人
総再生回数 1028万回
チャンネル登録者数・総再生回数は
000000002022-12-07-00002022年12月7日時点。
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伊藤 真吾(いとう しんご、1982年1月4日 - ) は、将棋棋士。棋士番号266。東京都八王子市出身。桜井昇九段門下。亜細亜大学経営学部卒業[1]

棋歴

  • 5才の時、父(アマ5段)に教わったのが、将棋をはじめたきっかけである[注 1]。父親と同じ「八王子将棋クラブ」に通っていた[2]
  • 小学4年生のときにプロをめざしはじめ、桜井昇八段に入門する[2]。11歳(小6)で奨励会に入会[1][2]奨励会三段リーグにおいて、第36回(2004年度後期)14勝4敗で次点、第40回(2006年度後期)でも13勝5敗で次点となり、通算2度の次点の規定によりフリークラスのプロ棋士となる権利を得る。当時25歳で年齢制限が迫っていたこともあり、権利を行使してプロデビューした[注 2]
  • また、上記の他に第39回でも14勝4敗の成績を残しており、ここでは次点にも届いていない(昇段者は佐藤天彦戸辺誠、次点は豊島将之)。通常、奨励会三段リーグで14勝4敗の成績はほぼ昇段が確実とされる成績であり、この成績で昇段に至らなかった例は第70回(2021年度)現在まで8例しかない(豊川、田村、豊島、伊藤2、服部、西山、片山)。また、14勝を2度、13勝を1度という極めて高い成績を残しながら一度も2位以内に届かなかった棋士も伊藤のみである。
  • 第60回NHK杯で、予選を突破して初の本戦出場を果たす[3]。本戦では一回戦で阿部隆に勝利し、二回戦で羽生善治に敗れた。
  • 2011年7月25日から11月25日まで公式戦16連勝を記録。そして12連勝目に当たる10月26日の第24期竜王戦6組3位決定戦(敗者復活戦)の大野八一雄戦の勝利で、竜王戦5組昇級を決めると同時にフリークラスから順位戦C級2組への昇級条件の1つ(良い所取り30局以上で勝率6割5分以上)を21勝11敗で満たし、フリークラス四段の棋士となってから4年7ヶ月で順位戦の参加資格を勝ち取った[注 3]
  • 2013年度に開催された第7回朝日杯将棋オープン戦では当時の順位戦A級棋士である谷川浩司を本戦トーナメントで破りベスト8、翌2014年度に開催された第8回大会では当時の順位戦A級棋士である阿久津主税三浦弘行を本戦トーナメントで破りベスト4に入る活躍をみせた。
  • 第64期王位戦第3局1日目のABEMA中継での解説中、聞き手の飯野愛女流初段から「9時開始の対局」について尋ねられた際、伊藤真は過去に9時開始の対局を10時開始と勘違いして大遅刻した事を明かした。
  • 上述の遅刻した対局は、2010年12月23日(天皇誕生日=当時)に行なわれた第24期竜王戦 ランキング戦6組(男性棋士vs.女流棋士)一斉対局の1局で、伊藤真四段(当時)の相手は清水市代女流六段(当時)だった。この日の対局はイベントを兼ねていた関係で通常の10時対局開始ではなく「9時の対局開始」とされていたが、対局開始時間を失念していた伊藤真は、9時30分過ぎまで近隣の店で詰将棋を解きながら「10時の対局開始」に合わせて時間調整し、頃合いを見て将棋会館に向かったところ、会館前で将棋記者から既に対局が始まっていることを伝えられ、慌てて清水が待つ特別対局室に入ったという。この対局は、当日の遅刻の様子を含めて ブログ中継と棋譜中継が行われており、当日の遅刻の様子を含めて確認できる。
    • 竜王戦中継plus : ランキング戦6組「男性棋士vs女流棋士」一斉対局、本日9時より対局開始
    • 竜王戦中継plus : 大盤解説会のお知らせ
    • 竜王戦中継plus : 伊藤真四段-清水女流六段戦
      「定刻の9時になっても伊藤真四段は現れず。清水女流六段が一人、盤の前にたたずんでいた。」
    • 竜王戦中継plus : 伊藤真四段-清水女流六段戦、対局開始
      「9時50分頃、特別対局室に動きがあった。伊藤真四段が対局室に現れたのだ。伊藤真四段は52分の遅刻で、3倍引きで156分=2時間36分が持ち時間から引かれることになる。両者駒を並べ、9時56分に対局が始まった。」
    • 竜王戦中継plus : 伊藤真四段、勝利
    • 2010年12月23日 第24期竜王戦ランキング戦6組 伊藤真吾四段 対 清水市代女流六段(KIFファイル)

棋風

生粋の振り飛車党。特に中飛車の使い手として知られ、2014年には囲碁・将棋チャンネルで「伊藤真吾の中級講座」と題した中飛車の講座番組を担当している。2017年末頃から、振り飛車から雁木などの居飛車戦法を多く採用し、ほぼ居飛車党に鞍替えしつつある。

人物

妻は元漫画家アシスタントで、先輩棋士の飯島栄治がセッティングした合コンで出会ったとインタビューで語っている[2]。後述のYouTube活動にも撮影・編集で参加している[2][5]。現在は4人家族。(長女[6]・長男[7])なお、プロポーズは桜の木の下で「ずっと一緒にいたいので、結婚してください」だったとYoutubeにて語っている。

小学生の頃から書道にいそしみ、達筆である。日本将棋連盟書道部にも籍を置いている[2][8][9]

昇段履歴

  • 1993年09月00日 - 6級 = 奨励会入会
  • 2002年04月00日 - 三段(第31回奨励会三段リーグよりリーグ参加)[4]
  • 2007年04月00日 - 四段(第40回奨励会三段リーグ成績3位、次点2回による編入フリークラス) = プロ入り
  • 2013年10月25日 - 五段(勝数規定 /公式戦100勝、通算100勝75敗)[10]
  • 2021年05月13日 - 六段(勝数規定 /五段昇段後公式戦120勝、通算220勝198敗)[11]

主な成績

在籍クラス

竜王戦と順位戦のクラスについては「将棋棋士の在籍クラス」を参照
順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)順位戦
(出典)
(出典)竜王戦
(出典)
名人 A級 B級 C級 0 竜王 1組 2組 3組 4組 5組 6組 決勝
T
1組 2組 1組 2組
2007 66 F編 21 6組 --
2008 67 F編 22 6組 --
2009 68 F編 23 6組 --
2010 69 F編 24 6組 --
2011 70 F編 25 5組 --
2012 71 C244 26 5組 --
2013 72 C224 27 5組 --
2014 73 C232 28 5組 --
2015 74 C238 29 5組 --
2016 75 C217 30 5組 --
2017 76 C214 31 4組 --
2018 77 C207 32 4組 --
2019 78 C224x 33 4組 --
2020 79 C242* 34 4組 --
2021 80 C214* 35 3組 --
2022 81 C234* 36 4組 --
2023 82 C219* 37 4組 --
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 )
順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。
竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。

YouTube活動

2019年3月14日、【イトシンTV】チャンネルを作成した。

YouTubeチャンネルでは将棋ウォーズによる対局実況や自身の妻こと『嫁P』に将棋を一から教える動画を公開している[2][5]

2019年7月18日、YouTubeの東海オンエアの動画『【真剣将棋】6人がかりならプロ棋士といい勝負できるのでは?』にプロ棋士として出演し、指導対局を行った。

著書

  • よくわかる相振り飛車(2011年、マイナビISBN 978-4-8399-4075-1
  • 徹底解明!先手中飛車の最重要テーマ21(2017年、マイナビ出版ISBN 978-4-8399-6168-8
  • よくわかる雁木(2020年、マイナビ出版)ISBN 978-4-8399-7243-1

出演

ゲーム

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 父親は羽生善治も通っていた「八王子将棋クラブ」に40年以上通っており、羽生が子供の頃に指したことがある[1][2]
  2. ^ 次点2度によるフリークラス編入の権利獲得は、伊奈祐介佐藤天彦に次いで史上3人目であり、権利行使は、伊奈に次いで2人目である[1][2]
  3. ^ フリークラス在籍中に順位戦への参加資格を勝ち取ったのは、伊奈祐介・伊藤博文・瀬川晶司・吉田正和に続き5人目[4]
  4. ^ 佐藤紳哉七段、門倉啓太五段(当時、四段)とともに、ゲーム内のキャラクターボイスを担当[12]

出典

  1. ^ a b c d “豊島将之・金井恒太 新四段誕生のお知らせ”. 日本将棋連盟公式サイト. 将棋ニュース. 日本将棋連盟 (2007年3月17日). 2021年11月25日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i 岡部敬史 (2019年12月30日). “「八王子将棋クラブで35連敗しました」伊藤真吾五段がプロになるまでの過酷すぎた道のり”. 文春オンライン. 観る将棋、読む将棋. 文藝春秋. 2021年11月25日閲覧。
  3. ^ “第60回 NHK杯テレビ将棋トーナメント トーナメント表”. NHK公式サイト. NHK将棋. 日本放送協会. 2021年11月28日閲覧。
  4. ^ a b “伊藤四段、フリークラスからC級2組へ昇級”. 日本将棋連盟公式サイト. 将棋ニュース. 日本将棋連盟 (2011年10月27日). 2021年11月25日閲覧。
  5. ^ a b 岡部敬史 (2019年12月30日). “伊藤真吾五段と嫁Pが語る、『イトシンTV』の「イェイイェイ!」が生まれるまで”. 文春オンライン. 観る将棋、読む将棋. 文藝春秋. 2021年11月25日閲覧。
  6. ^ “伊藤真吾Twitter-2019年5月16日”. Twitter. 2020年7月29日閲覧。
  7. ^ 伊藤真吾 [@itoshin0104] (2017年6月3日). "昨日子供が産まれました。元気な男の子です。みなさんありがとうございました!奥さんおつかれさまでした。結婚記念日翌日によく頑張ったね。ありがとう。". X(旧Twitter)より2021年11月25日閲覧
  8. ^ マツオカミキ (2018年2月28日). “将棋連盟書道部に潜入インタビュー!プロ棋士はどうやって揮毫を選んでいるのか聞いてみた”. 日本将棋連盟公式ウェブサイト. 2021年3月21日閲覧。
  9. ^ 伊藤真吾 [@itoshin0104] (2019年10月31日). "書道部にて。今日も「百花繚乱」です。盛況でした!". X(旧Twitter)より2021年11月25日閲覧
  10. ^ 日本将棋連盟 (2013年10月28日). “伊藤真吾四段が五段に昇段”. 日本将棋連盟公式サイト. 日本将棋連. 2021年11月25日閲覧。
  11. ^ 日本将棋連盟 (2021年5月14日). “伊藤真吾五段が六段に昇段”. 日本将棋連盟公式サイト. 日本将棋連. 2021年11月25日閲覧。
  12. ^ “iOS/Android「将棋RPG つめつめロード」佐藤紳哉七段、伊藤真吾五段、門倉啓太四段がゲームに出演決定!”. ゲーム情報サイト Gamer. イクセル (2016年4月22日). 2021年11月28日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • 伊藤真吾|棋士データベース|日本将棋連盟
  • 伊藤真吾 (@itoshin0104) - X(旧Twitter)
  • イトシンTV - YouTubeチャンネル
日本将棋連盟所属棋士 (現役棋士 および 2024年度引退棋士)
タイトル
保持者

永世称号 襲位者0
永世称号 有資格者

九段
八段
七段
六段
五段
四段
2024年度
引退棋士
 七段  伊奈祐介(2024年5月10日引退)
2024年5月10日時点 / 日本将棋連盟所属 / は2024年度の昇段 / 引退棋士の()は引退日 / 詳細は将棋棋士一覧を参照
第37期竜王戦ランキング戦
竜王
1組
(定員16名)
2組
(定員16名)
3組
(定員16名)
4組
(定員32名)
5組
(定員32名)
6組
(参加70名)
女流棋士
アマチュア
  • 慶田義法アマ
  • 竹内広也アマ
  • 小林康太郎アマ
  • 中川慧梧アマ
  • (出場4名)
奨励会員
次期から出場
★挑戦者 / △次期昇級 / ▼次期降級 / 初参加棋士(棋士として初参加) / 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照。
名人
A級
B級1組
B級2組
C級1組
C級2組
フリー
クラス
宣言
棋戦限定
出場
2024年度
引退者

先頭の数字は順位(名人、フリークラス以外)/ フリークラスの数字は在籍可能残り年数(2024年度開始時点)
B級2組 - C級2組の * は降級点の数(B級2組・C級1組は降級点 2で降級、C級2組は降級点 3で降級)
詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照
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