魅惑II -ネオ・エゴイスト!-

ロマンチック・レビュー『魅惑II ‐ネオ・エゴイスト!‐』(みわく2、フランス語Égoĩste)は宝塚歌劇団星組で上演されたレビュー作品。24場。ロマンチック・レビュー第11弾。作・演出は岡田敬二

公演期間と公演場所は1997年5月9日から6月23日[1]宝塚大劇場、1997年8月3日から8月30日[2]東京宝塚劇場であった。

併演作品は『誠の群像 -新選組流亡記-[1][2]』。

概要

このレビューは男役の魅力を追求した作品で、題名は1983年、同じ作家によって上演したレビュー作品『魅惑』(出演:瀬戸内美八他)に由来する。副題名の「エゴイスト」は利己主義者の意味である。なお、この作品で月影瞳がトップ娘役となったのち、雪組に組替えし、麻路さきとは最初で最後の星組トップスターコンビとなった。

場面

第一章[3] ネオ・エゴイスト
エゴイストの歌手が新しいヒーローを迎える期待感を歌に込める。ネオ・エゴイストは新しい時代の夜明けを歌う。
第二章[4] 風のロンド
ペガサスの羽根にエンタシスの柱のセット。大勢の乙女達が恋を夢見て踊っている。そこへペガサスの王子が貴族の若者達と登場。緩やかな恋の風が吹く。
第三章[5] テーマ曲
3人のネオ・エゴイストが時代の息吹を感じながら、個性豊かに生きようと歌う。
  • ネオ・エゴイスト - 稔幸、紫吹淳、絵麻緒ゆう
第四章[5]セレナータ
  • 音楽:吉崎憲治
  • 振付:尚すみれ
豪華なクルーザーの一室。プレイボーイがかつての恋人達の思い出にふける。
  • ヴァレンチノ - 麻路さき
  • フランソワーズ - 月影瞳
  • ジョアンナ - 出雲綾
  • マドンナ - 万里柚美
  • アンナ - 朋舞花
  • ルクレツィア - 陵あきの
間奏曲(1)[5]ハートブレイカー
スーツ姿の青年が恋人を想って歌う。
  • ハートブレーカー - 紫吹淳
第五章[5]ビギン・ザ・ビギン
"ビギン・ザ・ビギン"の様々なバリエーションで男女が歌い踊る。
  • ビギンの男S - 麻路さき
  • ビギンの男S2 - 紫吹淳
  • ビギンの男S3 - 絵麻緒ゆう
  • ビギンの男S4 - 湖月わたる
  • ビギンの男S5 - 彩輝直
  • ビギンの女S - 月影瞳
  • ビギンの女S2 - 朋舞花
  • ビギンの女S3 - 陵あきの
  • ビギンの歌手男 - 稔幸
  • ビギンの歌手女 - 出雲綾
間奏曲(2)[5]ザ・ダンディー
タキシード姿の青年が恋人との思い出を回想する。
  • ザ・ダンディー - 絵麻緒ゆう
  • レディS - 陵あきの
第六章[5]哀しみの詩
  • 音楽:甲斐正人
  • 振付:羽山紀代美
巨大な教会のステンドグラスの光の中。ジュリアンが愛する女性・マチルドを想って歌う。マチルドを愛する青年・シャルルが恋心を歌うと、彼の心のカゲが心情を踊る。キャンドルがゆらめく地下の基地。マチルドに恋するクロードが恋の苦しみを踊る。
  • クロード - 麻路さき
  • マチルド - 月影瞳
  • ジュリアン - 稔幸
  • シャルル - 紫吹淳
  • 哀しみの女A - 出雲綾、万里柚美、朋舞花、貴柳みどり
  • パッション - 英真なおき、希佳、湖月わたる、久城彬、大洋あゆ夢、彩輝直、朝宮真由、音羽椋、眉月凰、達つかさ
第七章[5]スーパー・ロケット
  • 音楽:高橋城
  • 振付:喜多弘
平均身長168cmのスーパー・ロケット・ダンサーズによるロケットダンス。
  • スーパー・ロケットS - 希佳
  • スーパー・ロケットA - 久城彬、彩輝直、朝宮真由、音羽椋
間奏曲(3)[5]ザ・プレーボーイ
  • 音楽:高橋城
  • 振付:御織ゆみ乃
プレイボーイがハッピーな恋の思い出を歌う。
  • プレイボーイ - 稔幸
第八章[5]I am proud of myself
  • 音楽:吉崎憲治
  • 振付:羽山紀代美
ネオ・エゴイストが、個性を大切にしてきた自分自身の生き方について歌う。
  • ネオ・エゴイストの歌手 - 麻路さき
  • 踊る女S - 月影瞳
  • 踊る男A - 稔幸、紫吹淳、絵麻緒ゆう
第九章[5]フィナーレ
  • 音楽:高橋城
  • 振付:尚すみれ
華やかなラテン風のパレード。
  • フィナーレの歌手男S - 麻路さき
  • フィナーレの歌手女S - 月影瞳
  • フィナーレの歌手 - 稔幸、紫吹淳、絵麻緒ゆう、湖月わたる、彩輝直
  • エトワール - 秋園美緒

主な配役(一部)及び出演者

  • [1]ネオ・エゴイスト歌手1、ヴァレンチノ、ビギンの男S、クロード、ネオ・エゴイストの歌手、フィナーレの歌手男S - 麻路さき
  • [1]アフロディテ、フランソワーズ、ビギンの女S、マルチド、踊る女S、フィナーレの歌手女S - 月影瞳
  • [1]ネオ・エゴイスト歌手2、ネオ・エゴイスト、ビギンの歌手男、ジュリアン、プレイボーイ、踊る男A、フィナーレの歌手 - 稔幸
  • [1]ネオ・エゴイスト歌手3、ネオ・エゴイスト、ハートブレーカー、ビギンの男S2、シャルル、踊る男A、フィナーレの歌手 - 紫吹淳
  • 絵麻緒ゆう
  • 湖月わたる
  • 彩輝直

他、宝塚歌劇団星組生徒。

スタッフ

  • 作・演出:岡田敬二[1][2]
  • 作曲・編曲:吉崎憲治[1]、高橋城[1]、甲斐正人[1]、宮原透[1]
  • 音楽指揮:佐々田愛一郎(宝塚)[1]、伊沢一郎(東京)[2]
  • 振付:喜多弘[1]、羽山紀代美[1]、尚すみれ[1]、黒瀧月紀夫[1]
  • 装置:大橋泰弘[1]
  • 衣装:任田幾英[1]
  • 照明:勝柴次朗[1]
  • 音響:加門清邦[1]
  • 小道具:万波一重[1]
  • 効果:木多美生[1]
  • 訳詞:平野恵子[1]
  • 歌唱指導:楊淑美[1]
  • 演出助手[1]植田景子児玉明子
  • 振付助手[1]御織ゆみ乃葵美哉
  • 装置補:新宮有紀[1]
  • 舞台進行:赤坂英雄[1]
  • 演奏:宝塚管弦楽団(宝塚)[1]、東宝オーケストラ(東京)[2]
  • 制作:木場健之[1]
  • 舞台監督(東京)[2]:伏見悦男、田島准、柴田尚、沖恵、染谷信幸
  • 製作担当(東京):白杵吉春[2]
  • 衣装生地提供:クラレ[1]
  • 制作・著作:宝塚歌劇団

出典

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae 『宝塚歌劇90年史 すみれ花歳月を重ねて』p.67(宝塚歌劇団)
  2. ^ a b c d e f g 『宝塚歌劇90年史 すみれ花歳月を重ねて』p.69(宝塚歌劇団)
  3. ^ 『岡田敬二 ロマンチック・レビュー』p.169(阪急コミュニケーションズ、岡田敬二)
  4. ^ 『岡田敬二 ロマンチック・レビュー』pp.168-169(阪急コミュニケーションズ、岡田敬二)
  5. ^ a b c d e f g h i j 『岡田敬二 ロマンチック・レビュー』p.168(阪急コミュニケーションズ、岡田敬二)

参考文献

  • 岡田敬二『岡田敬二 ロマンチック・レビュー』阪急コミュニケーションズ、2009年11月7日。 
  • 執筆:國眼隆一 著、編集:森照実・春馬誉貴子・相井美由紀・山本久美子 編『すみれ花歳月を重ねて―宝塚歌劇90年史―』宝塚歌劇団、2004年4月1日。ISBN 4-484-04601-6。 NCID BA66869802。全国書誌番号:20613764。 

関連項目


前作
La Jeunesse!
ロマンチック・レビュー
1997年
魅惑II -ネオ・エゴイスト-
次作
シトラスの風
宝塚歌劇団
 
各組
 
花組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役
歴代組長
歴代副組長
 
月組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役

住江岸子・・笹原いな子・・初代有明月子・・雲野かよ子・・勿来なほ子・・轟夕起子・・浦島歌女・・淡島千景・・固定スター不在(筑紫まり加茂さくらら)・・八汐路まり - 初風諄 - 小松美保 - 五條愛川 - 黒木瞳 - こだま愛 - 麻乃佳世 - 風花舞 - 檀れい - 映美くらら - 固定スター不在 - 彩乃かなみ - 固定スター不在 - 蒼乃夕妃 - 愛希れいか - 美園さくら - 海乃美月(現役)

歴代組長
歴代副組長
 
雪組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役
歴代組長
歴代副組長
 
星組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役
歴代組長
歴代副組長
 
宙組
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歴代組長
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公演一覧
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1920年代
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1990年代
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用語一覧
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劇団統括団体
関連会社
メディア展開
関連項目
歴代主演男役・主演娘役・組長・副組長の'・・'は先代次代関係なし、'-'は先代次代関係あり。◎マークは現在宝塚歌劇団に在籍している演出家。
ロマンチック・レビュー
ジュテーム Je T'aime (1984年)
上演

花組

上演期間

2月10日 - 3月21日:宝塚・6月3日 - 6月27日:東宝

主な出演者
アンドロジェニー -麗しき乙女たち- Androgyny (1985年)
上演

花組

上演期間

9月20日 - 11月5日:宝塚のみ

主な出演者
ラ・ノスタルジー La Nostalgie (1986年)
上演

月組

上演期間

11月14日 - 12月23日:宝塚・1987年3月4日 - 3月30日:東宝

主な出演者
ラ・パッション! La Passion (1989年)
上演

雪組

上演期間

2月17日 - 3月28日:宝塚・6月4日 - 6月28日:東宝

主な出演者
ル・ポアゾン 愛の媚薬 Le Poison (1990年)
上演

月組

上演期間

8月9日 - 9月18日:宝塚・12月2日 - 12月26日:東宝

主な出演者
ナルシス・ノアール Narcisse Noir (1991年)
上演

星組

上演期間

5月10日 - 6月25日:宝塚・8月4日 - 3月29日:東宝

主な出演者
夢・フラグランス Dream and Fragrance (1992年)
上演

月組

上演期間

1月1日 - 2月11日:宝塚・4月4日 - 4月29日:東宝

主な出演者
ラ・カンタータ! La Cantata (1994年)
上演

星組

上演期間

8月12日 - 9月26日:宝塚・12月1日 - 12月26日:東宝

主な出演者
ダンディズム! Dandyism (1995年)
上演

花組

上演期間

6月30日 - 8月7日:宝塚・11月3日 - 11月27日:東宝

主な出演者
La Jeunesse! (1996年)
上演

雪組

上演期間

8月9日 - 9月16日:宝塚・12月2日 - 12月26日:東宝

主な出演者
魅惑II -ネオ・エゴイスト!- Egoïste (1997年)
上演

星組

上演期間

5月9日 - 6月23日:宝塚・8月3日 - 8月30日:東宝

主な出演者
シトラスの風 Citrus (1998年)
上演

宙組

上演期間

3月27日 - 5月11日:宝塚・7月11日 - 8月17日:1000days劇場

主な出演者
Asian Sunrise (2000年)
上演

花組

上演期間

11月10日 - 12月18日:宝塚・2001年2月17日 - 3月25日:東宝

主な出演者
Rose Garden (2001年)
上演

雪組

上演期間

10月5日 - 11月12日:宝塚・2002年1月2日 - 2月11日:東宝

主な出演者
テンプテーション! - 誘惑 - Temptetion (2003年)
上演

宙組

上演期間

10月3日 - 11月17日:宝塚・2004年1月2日 - 2月1日:東宝

主な出演者
ASIAN WINDS! - アジアの風 - (2005年)
上演

花組

上演期間

11月4日 - 12月13日:宝塚・2006年1月2日 - 2月12日:東宝

主な出演者
ネオ・ダンディズム! - 男の美学 - Neo Dandyism (2006年)
上演

星組

上演期間

8月11日 - 9月18日:宝塚・10月6日 - 11月12日:東宝

主な出演者
Amour それは… (2009年)
上演

宙組

上演期間

4月17日 - 5月18日:宝塚・6月5日 - 7月5日:東宝

主な出演者
ロマンス!! (Romance) (2016年)
上演

星組

上演期間

8月26日 - 10月3日:宝塚・10月21日 - 11月20日:東宝

主な出演者
シトラスの風-Sunrise- (2018年)
上演

宙組

上演期間

3月16日 - 4月23日:宝塚・5月11日 - 6月17日:東宝

主な出演者
モアー・ダンディズム! (2021年)
上演

星組

上演期間

9月18日 - 11月1日:宝塚・11月20日 - 12月26日:東宝

主な出演者
GRAND MIRAGE!(2023年)
上演

花組

上演期間

7月7日 - 8月13日:宝塚・9月2日 - 10月8日:東宝

主な出演者
スタッフ
作・演出
作曲・編曲
振付
制作・著作
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